◆土壌改良効果
○物理性の改善
- 緑肥をすき込むことで土壌中の腐植率が高くなり、団粒構造が発達します。
団粒構造が発達することで、土壌の通気性、透水性、保水性が改善され、根張りが良くなり、湿害や旱ばつ害を受けにくくなります。 - 深くまで侵入した緑肥作物の根が硬盤を破砕し、土壌の通気性、透水性が改善されるため、後作物の根域が広くなり、吸肥力、吸水力が向上します。
- 踏圧による土壌の緻密化を軽減します。
○化学性の改善
- 腐植率が高まることで、保肥力が向上します。
(アンモニア態窒素・カリウム・カルシウム・マグネシウム) - 施設栽培への導入により、除塩効果が得られます。
(クリーニングクロップ) - マメ科緑肥の空中窒素固定により、地力窒素が増加します。
- アルミニウムと結合することで、その有毒作用を抑えるとともに、利用を阻害されていたリン酸を可給化します。
- 土壌酸性の急激な変化や過剰施肥による濃度障害が緩和されます。
○生物性の改善
- 別種の作物と輪作体系をとることで、根域に集まる微生物相が多様化し、病原菌の繁殖を抑えます。
- 特定の有害線虫に対して抑制効果があります。
(線虫対抗作物)
◆作業の省力化
- 茎葉による被覆効果やアレロパシーにより雑草の発生を抑えるので、除草・耕起作業が軽減できます。
- 間作や混作による敷ワラやマルチ効果、また防風、農薬飛散防止効果が種をまくだけで得られます。
- 天敵を増殖させるので、害虫防除の一助となります。
◆環境保全
- 根張りや被覆効果により、表土の流亡、飛砂を防ぎます。
- 遊休農地の地力維持、景観保全効果があります。
- 硝酸などの河川、地下水への流入を防ぎます。
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