[576]ブルーベリーのアクアフォーム栽培で使う肥料は?
最近ブルーベリー農園では、大きめの鉢に植え、培土にアクアフォームを使い、養液を流して栽培することが多くなってきているようです。
アクアフォーム(発泡フェノールフォーム)とは「花のアレンジメント使うオアシス」のようなもの。
保水性が良いため、ブルーベリーの養液栽培に最適とか。
このアクアフォームを使うと、生育期間が短くても、収量を確保できるということで注目されています。
使う鉢は100Lもしくは60Lの大型鉢。
鉢植えにすることで、選定や日照など管理が楽になります。
#今どきのブルーベリー栽培は鉢植えが主流です。
この大型鉢にブルーベリーを植付け、アクアフォームを敷き詰め、チューブ潅水します。土壌は使いません。
アクアフォーム栽培は、カビや虫の発生を防止するため、無機質の化成肥料がお勧めです。
有機物を入れると、その時は抜群の発育をしますが、微生物が発生し、だんだん汚くなって病害の温床にもなってきます。
養液栽培は基本無機質肥料で行いましょう。
そのアクアフォームでのブルーベリー栽培肥料ですが…
◆お勧めの肥料その一
(1)オスモコートエグザクト【肥効5-6ヶ月】(N11-P11-K18)ハイK【25kg】カリ強化型コーティング肥料
オスモコートは粒状の置き型肥料ですが、これをアクアフォーム鉢内にばら撒きます。
オスモコ-トは持続型の溶出肥料ですが、温度によって自動で溶出量をコントロールしますので、水分の多いアクアフォーム中でも一度に効きすぎることなく、持続して効いてくれます。
落葉期には肥効が切れることが望ましいため、使うのは【5-6か月タイプ】。
施用は5月中には終え、10月以降には効かないようにします。
施用量は鉢の容量に準じて、1g〜2g/L を目安にします。
60L鉢→60g~120g
100L鉢→100g~200g
8号鉢(容量5L)→5g〜10g程度
オスモコートは微量要素もバランス良く含んでおり、カリの高いハイKタイプは苗の木質化を促進し軟弱徒長を防ぎます。
◆お勧め肥料その二
(2)ピータース 20-10-20PL【10kg】人工培養土の標準肥料|各種微量要素入り
こちらはブルーベリーの生育期全般に適宜与えます。
水に溶かして使う粉末液肥です。
希釈倍率は100ppm(2,000倍)〜150ppm(1,333倍)が目安となります。
オスモコートエグザグト等のコーティング肥料と併用する際は、薄めの倍率から試用します。
ピータース20-10-20はブルーベリーが好むアンモニア態チッソを8.0%含み、無機質培地には向かない尿素態チッソは含んでいません。
pHもブルーベリーに合う酸性となります。
ブルーベリーのアクアフォーム栽培。
まだまだ研究の余地はありますが、有望な栽培方法であることには間違いありません。
《ポイント》
・ブルーベリーのアクアフォーム栽培は今後の主流
・病害予防のため無機質肥料を使う
・ブルーベリーにはアンモニア態窒素を与える