[275]耕作放棄地での牧草栽培
最近は耕作放棄地、休耕地、空き地などの雑草対策が問題となっております。
放置すれば近隣への迷惑となり、またそのための草刈りは重労働です。
そこで、昨今登場することが多いのが草食動物。
雑草対策として馬やヤギを飼うことが多くなってきているようです。
しかし、彼らの食欲は半端ではなく、あっという間に雑草は食べつくし、こうなるとかえってエサを用意する必要が出てきます。
お問合せでも、こういった場合の牧草はどういうのがいいかというのが多いです。
例として、京都山間部の耕作放棄地で牧草を栽培したいというお問合せに回答しましたのでご参考になさってください。
京都山間部は温暖地ではありますが12月下旬から3月中旬まで100cmほどの降雪がある地域。
飼う草食動物は馬。
候補はルーサンとチモシーではどうかということ。
まず、ルーサンですが、ウマゴヤシとの別名がある通り、馬の飼料として古くから定評があります。
ルーサンは種類があり、
温暖地向け=「ネオタチワカバ」
寒冷地向け=「ヒサワカバ」
となっております。
耐雪性は「ヒサワカバ」の方が強いので、京都府の気候を考えると「ヒサワカバ」でチャレンジした方が成功率は高いと思われます。
ただし両品種とも90日以上の根雪地域には不向きとなります。
チモシーは牧草としては有名でペットショップなどでも販売されているためお問合せも多いのですが、基本的に北海道・北東北の一部寒冷地以外では長期利用が難しい草種です。
秋播きであれば発芽・生育できますが、越夏できるかは牧草地の立地・気候次第です。
品種については、「コモン種」か「キリタップ」で試されてみてはいかがでしょうか。
京都のように温暖地の場合は、寒冷地向きの牧草はなかなか難しいです。
そこでお勧めなのが、これ。
温暖地向き|混播種子セット【放牧地用/4kg入り/10a分】
温暖地に適した放牧地向き牧草種子がセットになった商品です。
5種類の牧草種子がセットになっており、これを播種することで長期にわたってバランスの取れた混播草地を形成します。
関東地方以南向きで、10アール分(4kg)入り。
※セット内容、オーチャードグラス(早生種)、バヒアグラス、、トールフェスク、ペレニアルライグラス(4倍体)、シロクローバ(フィア)
雑草対策の草食動物に最適です。ぜひお試しください。