[162]樹勢回復にキトサン溶液を使う
お庭の松や長年寄り添ってきた梅や桜の木、町のシンボルとなっている古木はお元気でしょうか?
「元気がない」
「葉が黄色くなって枯れてきているみたいだ」
「すでにヤバイ状態である」
そんなときは樹勢回復用のキトサン溶液をお試しください。
キトサンは樹勢の回復に効果があります。
特に枯れが問題となっている松、樹齢数百年を超える老木・古木などに効果があります。
◇なぜ効くのか?
キトサンはカニやエビの殻、昆虫の外殻などに含まれるキチンという物質から抽出される生物資源です。農薬、肥料、栄養剤ではありません。
しかし、植物はキトサンに触れると反応します。
その結果、活性化し、免疫力がつきます。
なぜそうなるのかは、詳しくは分かっていませんが、植物にとって本来キチン・キトサンは敵(カビや昆虫など)であることが多く、その防御反応ではないかとされます。
しかし散布されたキトサンは本当の敵ではありませんから、ダメージはなく回復力だけ恩恵にあずかることができるのです。
◇樹勢回復用に配合されたキトサン液を使う
当店で販売している一般用のキトサン溶液でも樹勢回復作用はあります。
ですが樹勢回復用のキトサン溶液は樹勢回復に特化した専用の配合になっています。
まず、使用するキトサンは低分子のものを使用。そして濃いです。分子が小さく、葉面や幹、根から速やかに吸収します。
次に、栄養面で補完するグルコサミン、トレハロースを加えています。
溶媒には醸造酢を使っており、成分である有機酸が植物を活性化します。
◇枯れ対策の判断
1.樹木全体を眺めます。
2.枝葉の枯れ・黄変が半分以下→回復が見込めます
3.枝葉の枯れ・黄変が半分以上→回復は見込めません
4.枯れ・黄変が多いものの全体に生気がある→回復が期待できます
◇施用方法
キトサン溶液を100倍に希釈し、葉面、枝、幹に満遍なく散布します。
地面には同じ希釈液を表面散布するか、深さ10cm位の穴を樹木の周囲にぐるりと開け、その穴に溜まるように潅注してください。
◇使用量
1Lボトル入りで100倍希釈液が100Lできます。
直径が20-30cmの樹木の場合、これを散布と潅注で全部を一回に使い切ります。
通常は年に2~3回位これを行います。時期は春か秋頃がいいでしょう。
◇注意事項
・キトサン溶液樹勢回復用は効果は望めますが回復を100%保障するものではありません。
・キトサンは他の薬品や液肥を混ぜず単体で使用してください。
・キトサンは鮮度が命ですので、その都度使い切る量をお買い求めください。