◆読者からの質問
キトサン溶液を点滴チューブにて潅水する際に使用しても問題ないでしょうか?
持続性を求めて高分子を検討していますが中分子の方が良かったりしますでしょうか?
◆たまごやの回答
お尋ねの件ですが、キトサンのチューブ潅水。
よいアイデアです。
キトサンは農薬ではありませんが抗菌作用があるので病害対策として効果あります。
キトサンについての考えかたを少し説明します。
チューブ潅水の際に困るのが詰まりです。
キトサン粉末には低分子、中分子、高分子がありますが、
低分子は分子が小さいので詰まりにくい。
高分子は分子が大きいので詰まりやすい。
ということはありません。
キトサンを溶媒に溶かした状態は「溶液」ですので、低分子であっても高分子であってもチューブ詰まりを起こすことはありません。
※完全に溶けていれば、です。
チューブ潅水をするのならば「中分子品」が最適です。
程よい持続性があり、土中で活躍してくれます。
一方で、低分子品は即効性がありますので、葉面散布に向きます。
高分子品は凝集用(あるいは粘度調整用)ですので、酸に溶かしたとしても固くて使いにくいと思います。
※飴のようになります。
なお、キトサン粉末は水には溶けません。
キトサン粉末をそのままタンクや噴霧器に入れると詰まりの原因になります。
キトサンは必ず酸に溶かして溶液にしてからお使いください。
※クエン酸、酢酸(食酢)によく溶けます。
《ポイント》
・チューブ潅水するのならキトサン中分子がお勧め
・キトサンは溶液状態にすれば分子の大きさに関係なくチューブ潅水に使える
・キトサンは必ず酸に溶かして溶液にしてから使う
キトサン粉末を酸に溶かすのは結構面倒です。そンな時はキトサン溶液をお使いください。
そのまま水で希釈して即・使えます。