水耕栽培や植物工場、あるいは養液(土耕)栽培など、肥料成分の入った養液を循環させて栽培するシーンが増えてまいりました。
養液栽培の場合は、基本無機質の肥料を使うのが定番で、有機質の肥料成分は使わないものでした。
その理由
・有機質の残留成分が病害を誘発する
・有機質の成分が発酵し固形物となってチューブに詰まりを生じさせる
ハウス施設栽培の場合は、養液を点滴チューブで施用するため、チューブの詰まりは天敵となります?。
しかし、そうはいっても有機質資材を使いたい。
なぜなら、有機質を使うと「野菜が劇的においしくなる」からです。
そこで、多くの質問が来るようになります。
「点滴チューブを詰まらせない有機肥料はあるか?」
!!あります!!
有機質の液肥というと「どろどろ感」を想像しますが、以下の商品はいずれも「サラサラ」です。
理由は、有機物そのもの(高分子)を分解し、アミノ酸分子(低分子)に細分しているからです。
まずは新発売の「住友液肥Mシリーズ」
住友液肥といえば長年無機質肥料で定評がありました。
しかし、時代の流れでしょうか今般アミノ酸入りの住友液肥が新発売です。
◆住友液肥M441号(N4-P4-K1)【20kg】生育初期施用タイプ|アミノ酸入り液肥
通常のNPKに加え有機由来のグルタミン酸(Glu)の5種類がバランス良く含まれている肥料です。
ほとんど沈殿のないサラサラで透明な液体で濁りがほとんど無いため、灌水時につまりにくく施用しやすい液肥です。
◆住友液肥M862号(N8-P6-K2)【20kg】作物育成後期施用タイプ|アミノ酸入り液肥
こちらはM441と同じくサラサラ液肥。
作物育成後期に施用するタイプです。
◆ファイントップ146【20kg】有機入り液肥(N10-P4-K6)ときわ化研
動物質の有機原料を使った液体肥料です。
アミノ酸、核酸、ビタミン類を含み、すぐれた有機質肥効をあらわします。
塩類集積量が極めて少なく、pH 6〜7ですから濃度障害、酸性障害、ガス障害の心配がなく、安心して使用できます。安価なのも魅力的!
《ポイント》
・有機質肥料を使うと野菜が劇的においしくなる
・しかし、有機質肥料はチューブ詰まりを起こす
・有機質でもアミノ酸(低分子)肥料を使えばチューブ詰まりを回避できる