[552]夏肥え-夏に与える肥料
昔は、「夏には肥料を与えない…」
そんなことをいう時代もありました。
理由は…
肥料焼けする、腐敗する、効きすぎる…
しかし、今では、夏でも肥料を与えます。
ただし、与える肥料は少し考えます。
・個体肥料ではなく液体肥料を使う
即効性を重視します
・有機質肥料ではなく化成肥料を使う
有機質肥料は発酵熱で株を傷める可能性があるため避けます
・窒素少なめの肥料を使う(例:窒素2-リン酸6-加里6など)
暑い夏は生長はほぼ休止しますので窒素は不要
さて、暑い時期に与える肥料の成分ですが…
まず、夏場に必要な肥料といえば「マグネシウム」。
マグネシウムは光合成を助け、夏バテした植物を元気に蘇らせます。
マグネシウムを含む肥料といえば硫酸マグネシウム肥料。
すぐに効かせたい場合は液体肥料の「硫酸マグネシウム16肥料」が良いです。
水に溶かして、株全体に散布します。
即効性ですのですぐに効きますが、持続性はありません。
すぐに効いてしかも持続性があるのが「キーゼライト」。
天然の硫酸苦土配合の肥料です。
キーゼライトは水に溶かすのではなく、株元にそのまま直接撒きます。
そして次に必要なのが「カルシウム」
カルシウムは転流しにくいので、葉面散布できる液体肥料がよろしいです。
この時期売れているのが「硝酸カルシウム(硝酸石灰)」です。
硝酸カルシウムには窒素分も含まれているので、柑橘類にはよりお勧めです。
#柑橘類は日照時間の長い夏に光合成をするので窒素は必要
硝酸カルシウムには2水塩と4水塩がありますが、効果はほぼ同じです。
保管しやすい2水塩。
溶かしやすい4水塩。
お好みでどうぞ。
《ポイント》
・夏の肥料は液体肥料主体とする
・成分はマグネシウムとカルシウムを主体に考える
・窒素は要らない
#柑橘類は少しだけ窒素を与える