[548]カルシウムの追肥のタイミング

カルシウムは人間でも骨格を作る大事な要素。
植物も同じでカルシウムは細胞の骨格を作る要素で、これが無いと生長できません。

ということで、肥料成分としてのカルシウムの補給を考えるのですが、カルシウムを効かせるのは難しく、農家さんでも大きな悩みどころとなっています。

カルシウム=石灰は、まず土壌のpHを整えるため、定植前の元肥として与えます。

例:苦土石灰、貝化石石灰、卵の殻など

酸性土壌に傾いている場合は、石灰をまいて、中性に持っていきます。
アルカリ土壌に傾いている場合は石灰は必要ありません。

で、この定植前の石灰の散布。
じつはカルシウム成分の補給目的ではないんですね。

・目的は土壌のpH調整
・そして、発根促進です。

というのも、カルシウムは与えてもほとんど転流しません。

転流=根から吸収してそれが植物全体に回ること

なので、花が咲き、実を結ぶときに、一生懸命カルシウムを土壌に撒いても無駄なんですね。
新芽のほうには行ってくれません。

石灰を撒いているのに起こる、
・白菜の芯腐れ症状
・イチゴのチップバーン症状
・トマトやピーマンの尻腐れ症状

これらはカルシウムが新芽のほうに届いていないから起こる症状です。

転流しないカルシウムを効かせるのは、葉面散布しかありません。
花が咲き、実を結ぶとき(生殖期)には水溶性カルシウムの葉面散布です。
花のそば、実のそばにカルシウムを葉面散布すると、カルシウムがじわじわ効いてくれます。

葉面散布するには水に溶かしますので、水溶性のカルシウム資材を選びましょう。

お勧めは硝酸石灰(硝酸カルシウム)。

硝酸石灰4水塩

これは効きます。

硝酸カルシウム4水塩(硝酸石灰)【25kg】 
硝酸カルシウム4水塩(硝酸石灰)【800g】

《ポイント》

・土壌に撒くカルシウム資材は、pHの所調整と発根促進目的
・石灰を撒いてもカルシウム補給にはならない
・花や実がなる生殖期には水溶性のカルシウムを葉面散布する

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