『肥料に有効期限はありますか?』
よく聞かれるご質問ですが、ここにまとめたいと思います。
◆肥料
肥料は肥料取締法で登録がされているものを「肥料」といいます。
#登録されていない肥料もあります。
肥料は製造年月、輸入年月、小分け品などは袋詰めされた年月が記載されていますが、有効期限は記載されていません。
それは、肥料は成分保証されていますが、その成分は長年にわたって変化することが少ないので、特に有効期限を決めていないのです。
成分変化は窒素分に限っては、微量に空気中に拡散することはありますが、ほんとに微量ですので気にする必要はありません。
#結論として⇒肥料には有効期限はありません。
◆気を付けるべき肥料
ところが、肥料の中でも保管に気を付けなければならないものもあります。
それは「潮解性」のある肥料です。
尿素、硫安、硝酸マグネシウム、硝酸石灰などは空気に触れますと、空気中の水分を吸収し、ベタつくようになります。
特に硝酸石灰などは1年くらいその状態で放置しますと液体になってしまいます。
なので、潮解性のある肥料は、保管する際は密封し、冷暗所に保管しましょう。
#液体になってしまっても、肥料としては使えます。
◆微生物資材
肥料ではありませんが、微生物を配合した活性剤があります。
微生物資材は中で微生物が活動しているので有効期限があるように思えます。
ですが、微生物資材は、冷暗所に保管すると活動を停止し休眠します。
休眠状態が保持できれば、期限はないことになります。
ただし、休眠から覚めた時に、当初の効果を期待できるかというと、やや性能は落ちますので、微生物資材は使用する際に購入し、使い切るほうが安全です。
◆キトサン溶液
これも肥料ではありませんが、植物の活性剤として人気のある資材です。
キトサン溶液は、鮮度がありますので、これも早めに使い切るほうが無難です。
キトサン溶液は粘性があり、この粘性で判断できます。
粘性は日々落ちていきますが、粘性がなくなってサラサラになったらキトサンとしての効果は望めなくなります。
キトサン溶液も使い切る分を都度ご購入されることをお勧めします。