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[532]たい肥に含まれるリン酸加里を活用しよう

定植前の土づくりは、まずたい肥を投入しますよね。

たい肥は有機物ですので、微生物のエサになります。
エサを与えられた微生物は活発に活動し微生物層が改善され、その結果土壌も改善されるのです。

たい肥の投入は有機物の補給として考えますが、含まれる成分は窒素のほか、リン酸加里も含まれています。

牛ふんたい肥の場合は、毎年1トン/10aあたり投入していると、だんだんリン加里が蓄積されていきます。

しまいには、リン加里過剰になって、土壌バランスが崩れ、作物の生育にも影響していきます。

毎年投入する場合は、翌年は2-3割ほど減らしたほうがよろしいと思います。

一方で牛ふんたい肥の窒素含有率は、1%ほど
しかも分解が遅いことから、肥料成分の供給はあまり期待できません。

つまり、牛ふん堆肥を毎年投入し続けると、窒素は不足、リン加里は過多となってきます。

しかし、このリン加里ですが、そのうちのリン酸は日本国内での調達は難しく、ほぼ輸入に頼っているのが現状。

持続可能な農業としては、牛ふん堆肥に含まれるリン酸を活用しない手はありません。

また、牛ふん堆肥に含まれるリン酸は可給態となっており、固定化されておりませんので、十分肥料として活用できるのです。

牛ふん堆肥を投入してリン加里過多になってしまったなら、窒素のみを投入すればバランス取れます。

窒素のみでリン加里を含まない肥料例
尿素(化学肥料)
硫安(化学肥料)
BG有機窒素(有機質肥料)

なお、たい肥を減らした分、腐植酸を投入することをお勧めします。
腐植酸は40-50kgほどで、牛ふんたい肥1トン分に相当するくらいの「腐植酸を補給することができます。
今回のポイント

・毎年のたい肥の投入はリン加里蓄積になる
・たまったリン加里は利用可能
・窒素は足りなくなるので窒素のみ必要分補給する
・たい肥を減らした分、腐植酸を補給する

【関連資材】

《窒素のみの肥料》

【粒状】尿素-窒素46%-【20kg】
[細粒] 硫酸アンモニア(硫安)【20kg】
BG有機窒素(蒸製皮粉+混合有機質肥料)【20kg】

《腐植酸の補給》

粒状・腐植酸【20kg】保肥力の改善と団粒構造の形成
・約40-50kgの使用で、堆肥約1トン分の腐植酸が速やかに補給できます。

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