[525]養液栽培肥料でカルシウム肥料が別になっているわけは?

イチゴやトマト、最近ではレタスなどの葉菜類も養液栽培で作られることが多くなりました。

養液栽培とは、土を使わず、肥料養分の入った液体を根周りに循環させ、作物を育てる技法です。

#養液栽培≒水耕栽培≒植物工場

養液栽培はハウス内の無菌の環境で行い、肥料も無機質のものが主体です。

なぜかというと、有機質のものを使うと微生物が増え、それが原因で病害が発生してしまうからです。

みょうがの水耕栽培

さて、そこで使う液体の養液ですが、

1.窒素、りん酸、加里、微量要素が含まれている複合肥料
2.カルシウム資材

これらを直前に水で希釈、混合して養液とし、循環させます。

なぜカルシウムが別になっているのか?
なぜ直前混合なのか?

これは水溶性カルシウムは、他の成分と結合しやすく、リン酸が含まれている肥料と混合すると、たちまちリン酸カルシウムとなって結合し、沈殿してしまうからです。

カルシウムが沈殿してしまうと、当然カルシウム肥料としては働きません。

なので、カルシウムだけ別になっているのですね。

養液栽培で使われるカルシウム資材は「硝酸カルシウム」がメインです。

#硝酸カルシウム=硝酸石灰

硝酸カルシウムは、カルシウム資材としてだけでなく、硝酸態チッソも補給してくれるので重宝します。

有名な肥料としてOATアグリオ社の「OATハウス2号」があります。

OATハウス2号

OATハウス2号」は「OATハウス1号(複合肥料)」と混合して使うカルシウム資材です。

ところが、この「OATハウス2号」は超品薄。(2022年12月現在)

「OATハウス1号」があっても「OATハウス2号」がないと、養液として使えません
これは困った!!

でも解決策があります。

OATハウス2号」の中身は「硝酸カルシウム」です。

硝酸カルシウムは化学物質ですので、硝酸カルシウムであればどれも同じ。
成分も同じ。

ということで、こちらの硝酸カルシウムが使えます。
活用しましょう!!

硝酸カルシウム4水塩(硝酸石灰)【25kg】硝酸性窒素11.7%

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