肥料用の魚粉が、今、売れています。
魚粉はアミノ酸が多く含まれているので、植物体でのタンパク質合成が素早く行われますので、肥効が速く、肥料としては古くからありますが、今なお人気の肥料です。
肥料成分は窒素7%、りん酸7%程度含まれています。
一方で、飼料用の魚粉(フィッシュミール)。
こちらは肥料用ではなく、飼料用としての販売です。
飼料用としては、保証成分として粗タンパクが含まれていることが
条件になります。
で、よく質問されるのが、以下です。
1.「肥料用魚粉は飼料として使えないのか?」
あるいは逆に
2.「飼料用魚粉は肥料用として使えないのか?」
肥料用魚粉と飼料用魚粉ももとは同じ原料です。
原料(かつお、まぐろ、サバ等)を選別する際に、まず食用となるものを取り出します。⇒食品用
その残りから、飼料として使えるものを選別し、取り出します⇒飼料用
最後に残ったものが肥料用になります。⇒肥料用
つまり、食品にも飼料にもならないものが肥料用となります。
食品は、食品安全法を満たさなければなりませんから、手間がかかります。
なので価格が高い。
飼料用も、動物の食べるものですから鮮度等管理が必要で、手間がかかります。
肥料用は、そもそも廃棄物ですので、管理される項目も少なく、肥料として保証成分を満たしていればよく、価格も飼料用に比べ安くなっています。
で、最初の質問の答えですが、
1.「肥料用魚粉は飼料として使えないのか?」⇒使えません
2.「飼料用魚粉は肥料用として使えないのか?」⇒使えます
◆肥料用魚粉-魚かす粉末1号-紙袋-(N7-P7)【15kg】
◆飼料用魚粉(フィッシュミール60)粗タンパク質60% 【20kg】
なお、肥料用も飼料用も酸化防止剤等(安全性は確認されています)が添加されていますので、有機JASには適合しません。
■ポイント
飼料用魚粉→肥料、飼料に使える→高価
肥料用魚粉→肥料としてのみ使える→安価
魚→食用として加工→その残渣廃棄物→飼料として加工→その残渣廃棄物→肥料として生産
※つまり、食用にならない部分が飼料となり、飼料にもならない部分が肥料になります。