化成肥料では、肥効が70日、100日、140日などとコントロールされている肥料がありますが、有機肥料の場合は、一体肥効はどうなっているの?
と疑問に思うことも多いですね。
ということで、今日は有機肥料の肥効期間についてお話しします。
ざっくり言って、有機肥料の肥効は「約1か月です」。
したがって、1か月後には追肥が必要になります。
このあたり目安としてはまず間違いないところ。
有機肥料の代表格として植物性の「大豆かす」と動物性の「魚粕」の分解の度合いを比較してみます。
・大豆油かす(植物性有機肥料)N7-P1-K1
施用後0-5日でほぼ40%の分解率
施用後5-20でほぼ70%の分解率
施用後20-40日でほぼ75%の分解率
40日以降は残りの窒素分25%を徐々に分解(緩効性肥料として働く)
・魚かす(動物性有機肥料)N7-P7
施用後0-5日でほぼ30%の分解率
施用後5-20でほぼ50%の分解率
施用後20-40日でほぼ60%の分解率
40日以降は残りの窒素分40%を徐々に分解(緩効性肥料として働く)
※地温30℃として
※分解速度は土壌の微生物環境にも左右される
※出典:農業の新しい技術PDFファイル版(熊本県農業技術情報システム)
大豆かすは初期分解が速いことが分かりますが40日後の肥効はほとんど望めません。
一方で魚粕は分解が遅く、40日以降でも40%の窒素分が残っており残効性があることが分かります。
いずれにしても肥効は40日、それ以降は追肥が必要になります。
なお、有機肥料を施用するときには気を付けなければならないことがあります。
有機肥料は上記のように0-5日で爆発的に分解が進みますが、この時にはアンモニアガスを発生します。
アンモニアガスは有害なので、この時期に苗を植えてはいけません。
有機肥料は元肥として定植1-2週間前に施用し、ある程度分解が進んで土壌が落ち着いて定植するようにしましょう。
◆大豆油かす(N7-P1-K1)100%天然有機肥料【20kg】
◆魚粉-魚かす粉末1号-紙袋-(N7-P7)【15kg】