肥料の三大成分はご存じ「窒素」「りん酸」「加里」。
・窒素は葉肥えともいわれ、葉を育てて株を大きくするのに必要です。
・りん酸は実肥えともいわれ、開花促進や実を充実させる働きがあります。
・加里は根肥えともいわれ、根の伸長や、株をしっかり充実させる機能があります。
この三大要素、どれも欠けてはいけません。
ところで今日のお題は「りん酸」ではなく「亜リン酸」
りん酸はもちろん必要なんですが、りん酸の代わりに亜リン酸を与えると、劇的に素早く効果が表れます。
いわば、農家さんの秘密兵器?(笑)
亜リン酸はリン酸と比べ分子構造で酸素が一つ少なくなっています。
その分、分子が小さいので、作物への吸収性が優れるという特徴があります。
特に葉面散布に効果的な資材です。
《化学式》
りん酸⇒ H3PO4 ※酸素が4つ
亜リン酸⇒ H3PO3 ※酸素が3つ
「亜」が付く場合は基準となる化学物質より酸素原子が少なくなることをいいます(化学のお勉強)
ちなみに消毒に使う次亜塩素酸。
これは酸素が一つ少ない亜塩素酸から、さらに酸素原子が一つ少ない組成の酸をいいます。
また、この亜リン酸、細胞の増殖時に毒素成分の増殖を阻害するファイトアレキシン効果をもたらします。
これは動物に喩えるとワクチンに相当する機能です。
外敵から防御する機能ですね。
この亜リン酸資材、効くからと言って多くやりすぎるのはNGです。
通常のリン酸施肥量が10とすればその半分の5位を置き換えて使用してください。
なお、「亜」や「次亜」が付く物質は、付かない物質より不安定なので、取り扱いには注意します。直接手で触れないように。また不安定ですので希釈液は使い切ります。
亜リン酸は「毒」にも「薬」にもなる強力な資材であると認識して使いこなしましょう。
【おススメの亜リン酸資材】
◆ホスプラス(P31-K25)【1L】亜りん酸と加里を配合した液肥
◆亜リンさんラプソディ|P44-K29-Mn6-B2【5kg】