アザミウマは別名スリップスとも言われ葉や花に寄生する害虫です。
アブラムシと同じ吸汁性の害虫ですが、アブラムシと違って口で食い荒らすように吸汁するので、被害に遭うと花が奇形になったり結実しなくなったするので深刻な事態となります。
在来種のアザミウマには農薬オルトランなどでも効果がありますが、薬剤に強いミナミキイロアザミウマなどは厄介です。
《物理的に捕獲する》
まず、物理的に捕獲する資材ビタットトルシーで対策しましょう。
ビタットトルシーは鮮やかな色(黄・青)で害虫を引きつけ捕獲する粘着式の捕虫紙です。安全無害の捕虫トラップなので農薬を使いたくない人に最適です。農薬耐性のついたアザミウマにも効果を発揮します。
アザミウマに対しては使う色は《青色》のビタットトルシーです。
・トマト、いちご、メロン、ナスに付く
ヒラスハナアザミウマには…地面から50cmに設置
・キュウリに付く
ミナミキイロアザミウマには…地面から50cmに設置
・柑橘に付く
ミナミキイロアザミウマ、ミカンキイロアザミウマには…地面から50cm
・ネギ・たまねぎに付く
ネギアザミウマには…地面から50cmに設置
・作物、葉物類全般に付くアザミウマ類…地面から50cmに設置します。
ちなみに、黄色のビタットトルシーはコナジラミ、マルハモグリバエ、ウリバエ、タネバエなどには地面から1mくらいに設置します。
設置してしばらくすると、びっしり虫が張り付くので、見ても楽しい(笑)
◆ビタット トルシー(100x230mm)【10枚入り】
◆ビタット トルシー(100x230mm)【50枚入り】
《コンパニオンプランツを植える》
アザミウマにはクリムソンクローバーをコンパニオンプランツとして近くに植えると天敵が繁殖し、アザミウマやアブラムシに対して高い防除効果があるとされます。
クリムソンクローバーは赤い可愛い花が咲くので景観用としても価値があります。
《赤色の防虫ネットを使う》
赤い色のネットを張ったハウスを見たことがあるかと思います。
なぜ赤い色かというとこれがアザミウマ対策になるからなんです。
アザミウマの視覚では赤い色で囲うとそこは黒く見えるので自分のえさとなる作物が見えない、つまり寄り付かなくなるのです。
また、アザミウマは微細な虫なので、通常の防虫ネット(目合い:1mm)では通り抜けてしまいますが、赤色の防虫ネットは目合いが0.6mmと細かくなって、侵入を防ぎます。
◆サンサンネットクロスレッド XR3200-目合0.6mm 幅1.8mx100m
ちょっとお高いですが、品質の高い作物を作っているハウス農家さんは必須です。まだ使っていないかたは、試してみる価値はあるかと思います。