[409]硝酸加里はよく効きます
以前、ハイポネックス微粉の話をしたことがあります。
ハイポネックス微粉はハイポネックス原液と成分配合が違っており、加里成分が多い肥料で、これを施用すると見た目にもわかるほどぐんぐん育ちます。
チッソリン酸加里の中で、加里が一番大事な要素ではないかと思えるくらいです。
で、今回は同じく加里成分が多い硝酸加里の話です。
これも、実にすごい。
とにかく、株を大きくしっかり育てたいなら、加里成分に注目です。
硝酸加里は、硝酸イオンとカリウムイオンが結合した化学物質です。
硝酸加里は英語で「Potassium Nitrate」
化学式は「KNO3」です。
似たような加里肥料で硫酸加里というのがあります。
これは硫酸イオンとカリウムイオンがくっついたものです。
化学式は「K2SO4」
植物がカリウムを吸収すると残った硫酸イオンが、硫化水素ガスのもとを作ったりして悪影響を及ぼすことがあります。硫酸根を持つので水稲には向きません。
同じく、塩化カリウムというのもあります。
化学式は「KCl」
これは塩酸イオンとカリウムイオンがくっついたもの。
カリウムが吸収されると塩化物が残ります。
これもイモ類に繊維質を作ってしまうので、その点、要注意です。
で、硝酸加里。
硝酸とカリウムが結合したもので、カリウムが吸収されると硝酸が残りますが、この硝酸はチッソですから、窒素肥料として活用されます。
つまり、無駄がない。
カリウムを補給して、さらにチッソも補給するので、いわゆる肥効が顕著です。
プロ農家さんが好んで硝酸加里を使うのもわかる気がします。
この硝酸加里。
粉末と粒状があります。
粒状は普通物(非危険物)ですが、粉末は危険物指定(消防法)です。火薬や爆薬の原料になります。
それ自体は不燃ですが、近くに火があると、燃焼を助ける(酸化促進)ので、危険物扱いなのです。
以前は当店でも粉末を扱っておりましたが、メーカーの意向で廃番になりました。なので今は粒状しか扱っておりません。
硝酸加里は水に溶かして使いますが、粒状は粉末に比べやや溶けにくいです。
ですが、完全に溶けますので、水耕栽培にも便利に使えます。
粒状品は安全です。すごい効き目の、硝酸加里。
ぜひ使ってみてください。
※加里=カリ=カリウム=元素記号(K)
◆硝酸カリ(硝酸カリウム)(13-0-45)【800g】
◆OATハウス3号【10kg】
◆硝酸カリ【20kg】
※硝酸加里は保管等取扱いには注意が必要です。
・火気厳禁
・施錠保管
・子供の手の届くところに置かない
※上記認識して安全にお使いください。