[360]肥料成分の拮抗作用
肥料を十分に与えているのに効いている気がしない。
そんなときは、肥料成分同士の拮抗作用を疑って見ましょう。
拮抗作用とはお互いに反発しあい、どちらも効かなくなってしまうこと。
よく知られているのがカリウムとマグネシウムとカルシウムの拮抗作用です。
カリウムが多いとマグネシウムが効きにくくなってしまいます。
この逆も同じでマグネシウムが多い場合もカリウムが効きにくくなります。
これに割り込むようにカルシウムもカリウムに拮抗し、そしてマグネシウムとも拮抗します。
◆カリウム←→カルシウム←→マグネシウム
この三者はお互いに拮抗作用を及ぼしますので、よく考えながら施用しなければなりません。
1種類だけ多量に与えると生育不良になってしまいますので、いずれも適量をこまめに与えるか、あるいは有機質素材の肥料を使います。
有機質肥料は穏やかに効くので拮抗作用が出にくいのです。
◇マグネシウム過剰の対処法→カリウム、カルシウムが欠乏する
対策:
カリウムやカルシウムを葉面散布する
◇カリウム過剰の対処法→カルシウムもマグネシウムも欠乏する
対策:
1.潅水量を増やし土壌の肥料濃度を薄める
2.根圏に酸素を与え根が十分活動できる環境作る。
※カルシウムが過剰になることはありません。
暑い夏の時期は、カルシウム不足になりやすいです。
カルシウムを与えているのに効かない場合は、この拮抗作用を疑いましょう。
【お勧めの資材】
マグネシウムは持続性と速効性を兼ね備えるキーゼライトがお勧めです。
過剰施用になることが少ない肥料です。
◆天然硫酸苦土肥料「キーゼライト(粉体)」【15kg】【有機JAS適合資材】「持続性のある水溶性マグネシウム」
カリウムは天然の海水由来の塩化カリがお勧めです。
◆白色-粉末-60塩化加里(KCL-60%)-日本海水-【20kg】【有機JAS適合資材】
根に酸素を与えるのならこのノズルを使いましょう。
◆ロッキィFG|根に酸素を届ける空気潅水シャワーヘッド