硬盤とは畑の下に位置する硬い層で、元田んぼだったところに存在します。
田んぼは水を溜める必要があるので、あえてこういう層を作ります。
ところが稲作をやめて畑にする場合はこの硬盤が逆に厄介者となります。
水はけが悪くなるからです。
そこでこの硬盤を何とかする必要が出てくるわけです。
この硬盤を破砕するにはそれに向いた緑肥があります。
マメ科のセスバニア、クロタラリア、ネマクリーンが代表格です。
これらは大きく育ちますが、その一方で深く硬盤貫通して根を張り、その根が枯れた後に穴となって水はけをよくします。
これが硬盤破砕効果です。
ついでに上部もすきこむ事により緑肥となり、一石二鳥です。
ただしセスバニア類は、上部は繁茂し硬くなるので、すきこむには馬力の大きなトラクターが必要。
一般にはちょっと難しい緑肥かもしれません
そこで一般的にも使える硬盤破砕向き緑肥がアヴェナストリゴサ ニューオーツです。
以前はえん麦といっていましたが、今はアヴェナストリゴサと呼びます。
※同じものです。
硬盤破砕に利用する場合は大きく育て、根をしっかり張らせることが必要で、それなりに栽培期間も長くなります。
ニューオーツは上部も1m以上伸び、根も深く張るので、硬盤破砕に向きます。
出穂するためその処理が必要ですがしっかり硬盤破砕してくれるのでお勧めの緑肥です。
なお、出穂しないで緑肥にしたい場合は、出穂前に夏枯れするてまいらずがお勧めとなります。
ただし生育期間が短いため、硬盤破砕力はやや落ちます。
◆出穂について
植物は出穂すると、花や果実を守るため、茎が硬くなる性質があります。
炭素率も高くなり、すきこみにくくなるため、出穂したらそれを切り取り結実しないようにします。こうすると茎が硬くならずにすみますがこれが結構手間です。
そこで登場したのが、出穂する前に枯れる大麦の「てまいらず」。
出穂せず何もしなくても自然に枯れてくれるので便利な緑肥です。
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