果樹類の品質向上に「海藻のエキス」がよく使われます。
海藻のエキスは海のミネラル分をたっぷり含んだ活力資材です。
成分としてはアルギン酸やフコイダンなどの多糖類のほか、マグネシウム、鉄、ホウ素、カルシウム、マンガン、バナジウムなどを含んでいます。
陸の生物は海からやってきたので、これら海のミネラルは母となるもの。いずれも必須成分です。
海藻のエキスは粉末ですので水にさっと溶け、使いやすい資材です。
特にミカン農家さんは海藻のエキスを使って品質向上、差別化に成功しているようです。実際に和歌山県、愛媛県、佐賀県から毎年ご注文いただいている商品なので間違いありません。
そのミカン類への施用方法ですが、主に葉面散布で施用します。
葉面散布で余った液体はそのまま土壌に散布してください。
- 春先の新根が動き出す前に5,000倍希釈液を1~2回施用します。
- 開花後、落花後に3,000倍希釈液を1~2回施用します。
- 摘果期に5,000倍希釈液を2~3回施用します。果実肥大促進、着色促進、糖度向上目的です。
- 果実肥大期に3,000倍希釈液を2~3回施用します。玉伸びと疲労させない目的です。
- 収穫期に8,000倍希釈液を1~2回施用します。収穫時または収穫後の品質向上目的です。
上記はミカン類(柑橘類)への施用例ですが、ほかの果樹に同様に使うことができます。
また海藻のエキスは農薬、液肥、木酢液との混合も可能です。その場合は海藻のエキスを7,000~10,000倍に希釈してから混合してください。
海藻のエキスは農薬でも肥料でもないので、使用回数とか希釈に敏感になる必要はありません。たっぷり使えばそれなりの効果があります。
光合成を促進させ、養分の移動吸収を高め、葉色の向上、成り疲れ、生理障害対策に効果あり。干害、凍霜害、病虫害の抵抗力もアップしますので、ぜひ使ってみてください。