牧草や緑肥の種子を見ると、その詳細で「4倍体」という文字が見られます。
これはいったい、なんぞや?
牧草や緑肥の種子は育種によって人工的に交配され作られます。
これは、栽培地の気候によって収量を安定するために、寒い栽培地用として寒さに強い品種、暑い栽培地用として暑さに強いものを作り上げます。
そして、その栽培結果となる収量を確保するわけです。
その育種の手法の一つとして「倍数体」を使う方法があります。
倍数体とは、細胞の中の染色体数が通常の2倍体ではなく3倍体、4倍体、6倍体などのように染色体数が整数倍になっている個体をいいます。
植物の場合2倍体の固体より、4倍体の固体のほうが、細胞単位で大きくなる性質があります。
そのため4倍体の固体は細胞自体が大きいため、大きく生育し、その結果収量が稼げます。
たとえば、昔からあるブドウの品種デラウェアは粒が小さいですよね。
それに比べ巨峰は粒が大きいです。
デラウェアは2倍体、巨峰は4倍体です。
ビジネスとしても大きいほうが利益を得やすいため、倍数体育種をして新しい品種を作るわけです。
大きくなって収量を稼ぐには、それなりに生長時間が必要なので、晩生種が多いようです。
牧草や緑肥で収量を稼ぎたい場合は、4倍体晩生種を選んでみてはいかがでしょうか?