[131]読者Q&A『薬品を使わずにバラや柑橘類を育てるには?』

◆読者からの質問

薬品を使用せずにバラや柑橘類、マンゴーを育てたいのですが、何を使用すればいいのかがわかりません、ご指導を御願い致します。

◆たまごやの回答

このたびはお問合せをありがとうございます。

農薬を使わずに、病害虫害を完璧になくす=農薬と同じ効果を得るというのは実際問題として難しいです。

しかし、虫が付いても、病気になっても、毎年花を咲かせる、あるいは負けずに収穫できる、という考えならばそういった資材はあります。

防虫にお勧めなのはまずはニームです。

ニーム資材にはニームの実の核を絞ったニームオイルとその搾り粕であるニームケーキパウダーがあります。

ニームケーキパウダーを定植前、あるいは播種前に土壌に混和しておくと虫害を減少させることができます。これは農家さんでも使っている手法です。

生長期には、ニームオイルを噴霧器で葉面散布します。ニームオイルは殺虫剤ではありませんから即効性はありませんが、定期的に散布することで虫に生理障害を起こさせ、次第にいなくなる、という効果を狙っています。農家さんでは、農薬とニームを交互に使い、減農薬にチャレンジしています。

ニームオイル「ニームガード」

ニームケーキパウダー

病害については…

病害は菌類の偏在化で起きます。したがって微生物層のバランスを整えることが重要です。健全な環境では悪い菌が増えても、それを抑える菌がいて平衡を保ちます。健全な菌がいないと悪い菌が蔓延します。

一番危ないのが、菌類を全滅させるような強力な殺菌剤を撒いた後です。直後は無菌状態ですが、ここに悪い菌が発生するとそれを抑える菌が居ないため惨憺たる状況になります。

逆に無菌状態になったときに善玉菌が付けば、悪い菌が近寄らなくなりますので健康を保てます。

殺菌剤を撒いた後は、トーマスくんやバイオガードなど、有用微生物が含まれた資材を葉面散布しておくことが肝心です。

また、キトサン溶液を春先から葉面散布しますと、物理的に葉面をガードしますので、病害に負けない株作りができます。

トーマスくん
バイオガード
キトサン溶液

以上、簡単ではありますが、参考になさってください。

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