花をたくさん咲かせたり、実をならせたりする肥料分であるリン酸。昔はリン酸といえば骨粉が主流でした。でも最近は骨粉100%の肥料って売っていないですよね?
それもそのはず、BSEいわゆる狂牛病が流行ってからというもの骨粉は当局の監視の目が光っており、簡単には手に入らなくなっているのです。骨粉は牛の骨を粉砕したものですから。
現在流通している骨粉は、国内で製造されたもの。また、国内産であっても骨粉100%だと間違えて飼料として使われる虞れがあるため、100%骨粉は一般には流通していません。(製造業者間では流通しています)。しかも流通させる場合は肥料として油粕を混ぜて飼料として使えなくして販売しています。したがって「骨粉」と銘打っていても、内容物は油粕が混ざっています。
※現在骨粉100%は流通するようになっております。2021.09追記
肥料としてのリン酸分は窒素分に比べて貴重な資源となっています。窒素は簡単に手に入りますが、リン酸はなかなか手に入らないため、輸入に頼っているのが実情です。リン酸は各国でも争奪戦状態なのです。
そこで開発されたのが骨リン酸です。骨リン酸は、牛骨を酸で溶かし、沈降したリン酸分を凝集して粒状にした肥料です。生の骨粉ではありませんから安全です。輸入製品ですが、農林省の検査を合格したものだけが国内で販売できます。また骨リン酸にはカルシウムが約23%含まれており、リン酸と同時にカルシウムも補給できます。
当店で扱っているリン酸肥料にはバットグアノがありますが、こちらはリン酸27%ほど。骨リン酸は35%保証していますので、バットグアノよりも少ない量で済みます。リン酸肥料でお困りの生産農家さんは、バットグアノともどもリン酸肥料として活用してください。
ちなみに、りん酸という花を多くする肥料と捕らえがちですが、それ以前に細胞を強固にし、植物自体を健全に育成する大事な要素です。りん酸を効かせることでおいしい野菜、甘い果物が実現します。
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