[73]フザリウム菌
よく、生ゴミを株元に与えてはいけない、といいます。肥料と思って生ゴミを植物に与えることはそのとおりよくありません。株元から離して与えれば悪いことはありませんが、そもそも生ゴミを与えても植物は吸収できませんから、生ゴミを使うならば堆肥にしてからがいいと思います。
生ゴミを土中に埋めますと、それを餌に土中に元々いるフザリウム菌がたかります。そしてこれを腐敗させます。フザリウム菌は一生懸命腐敗させて生ゴミを土中に還元するわけです。これは自然の成り行きでフザリウム菌が悪さをしているわけではありません。
しかしその際に近くに植物があると、大繁殖したフザリウム菌は生きている植物も腐敗させようとたかります。これが病気を引き起こします。フザリウム菌は細胞の中に植物組織に侵入し管を塞いで萎れさせたり、組織を腐敗させたりします。
もし、フザリウム菌が発生したな、と感じたときには、微生物資材「トーマスくん」を撒いて微生物バランスを整えます。トーマスくんに含まれる60種類もの微生物はフザリウム菌を抑える働きがある微生物も含みます。
なお、浴室でよく見かける「赤カビ」。これはフザリウム菌の仕業です。赤カビに汚染された食物を食べた場合、毒素の作用で食中毒を起こしますので気をつけましょう。また目に入るとフザリウム菌による角膜炎も引き起こします。
【フザリウム菌による主な病害】
萎凋病…トマト、サツマイモ、マメ科作物、ウリ科作物、アブラナ科作物。タマネギの乾腐病、ジャガイモの乾腐病、エンドウの根腐病、穀類の赤かび病、イネばか苗病…など。
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