今日は化学肥料のハナシ。
有機肥料が人気ですが、化学肥料が悪いということではありません。効果的に使うことで、有機肥料にはない良さがあります。問題なのは化学肥料だけで農業をしようとする姿勢です。あくまでも有機肥料を主体に肥料設計し、化学肥料は補填的に使用します。
さて、化学的に合成された無機肥料を化学肥料と呼びます。合成された時点で、窒素燐酸カリの三要素のうち、一種類しか含まないものを単肥といいます。
その化学肥料のうち、窒素・リン酸・カリの2種類以上を含む肥料を化成肥料といいます。
化成肥料には低度化成肥料と高度化成肥料とがあります。窒素燐酸カリの合計含有量が30%以上のものを高度化成、それ以下のものを低度化成、または単に化成肥料と呼んでいます。
よく見る化成肥料では8-8-8という表示がありますが、これは窒素・リン酸・カリの含有量を表しています。合計すると24%となりますが、30%以下なのでこのような表記の化成肥料は低度化成肥料です。
14-14-14という表示の化成肥料は、合計すると42%になり、30%を超えますので高度化成肥料となります。
高度化成肥料は少ない量でも肥効がありますので、与えすぎないように気をつけます。肥料は、コーヒーに入れた砂糖と同じで、入れすぎた場合にはそれを取り出すことができません。したがって、少なめ少なめに与えて様子を見、足りないようであればまた少しずつ与えます。
ところで、化成肥料の残りの成分は何か?高度化成肥料の含有量は42%。とすれば残り58%が何であるかは気になるところです。
残りの58%は粘土質の基材であるため、特に成分を気にする必要はありません。この基材は常温の状態では吸湿を防いで化成肥料の形状を守る役目があり、使用した場合の土中において水を含んだ場合に崩れやすくなるように工夫がされています。価格の高い肥料は、基材にもいいものが使われていて、効き目も確かなようです。
たまごや商店でもお客様の要望により、高度化成肥料14-14-14-1の取扱を始めました。肥効の速さが求められる秋野菜の栽培に最適です。非常に強い肥料なのでやり過ぎないように注意してください。