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[49]痩せた土地とは?

パットオースチン

「痩せた土地」という言葉があります。「痩せた土地」とは植物がよく育たない土地をいい、この土地を畑にして野菜を植えても何故かよく育ちません。

そこで畑の主は肥料を与えることでしょう。どうせなら美味しく身体に良い野菜を作りたいので、化学肥料ではなく有機肥料を与えることでしょう。しかし、有機肥料を与えても生育は芳しくありません。これは一体どうしたことか??

「痩せた土地」というのは「有機質が無い」こともあげられますが、それ以前に「微生物が居ない土地」をいうのです。微生物が居ないので、有機肥料を与えてもそれを分解して植物の養分とすることはできません。結果として植物は相変わらず育ちが悪い。

痩せた土地を肥沃な土地にするには、順番からすると有機肥料を与えるよりも先に、まず微生物を補給することから始めなければなりません。

では微生物はどこに居るのか?

一番手っ取り早いのは、堆肥です。堆肥はほとんど有機質ですから、ここには有機成分を餌とする微生物がわんさか居ます。この堆肥を土壌にたっぷり混ぜ込んで、微生物を定着させます。その上で、有機質を主体とした肥料を与えるのです。

定着した微生物は、餌となる有機肥料を効率よく分解し、植物の栄養となる無機成分を作り出します。その無機成分を吸収するために、植物は根を伸ばし、大きく育つのです。

自分の畑や花壇をよく観察しましょう。肥料を与える前に微生物は不足していないでしょうか?土地が痩せていると感じたら、肥料を与える前に不足している微生物(堆肥)を補給しましょう。

肥料が植物を育てるのではなく、微生物が植物を育てるのだ、という認識を持つ必要があります。

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