歯木。これは「しぼく」と読みます。その字のごとく歯磨き用の木をいいます。仏教の発祥はインド、そして開祖はお釈迦様ですが、このお釈迦様は経典に記すほど「歯磨きをしろ」と口腔ケアを非常に厳しく指導したとされます。
80歳まで20本の歯を保つという運動が日本でもありますが「健康は歯から」といわれるくらい歯は健康の基本として重要です。お釈迦様が歯の健康を教えに入れたのは、当然のことかもしれません。
インドで歯木といえばニーム。ニームはインド栴檀の高木で、その小枝は紀元前より庶民の歯ブラシとして役立ってきました。いまでも現地では「プラスチックのは歯ブラシなど使えるか!」と多くの人がニームの小枝を使っているとききます。
ニームは薬木といわれ、樹液のなかには歯の健康に効果のあるタンニンやフッ素が含まれています。単に枝の形ではなく、その成分に歯木としてのお役立ちがあったわけです。ニーム成分を配合した歯磨き粉がインドでは売っており、お土産で買って来る人も多いようです。びっくりするほど安いとか。
インドではニームは薬木として庶民の生活に欠かせないわけですが、日本でも虫に対する忌避効果があるとして農業園芸において肥料・環境保全材として脚光を浴びています。
しかし、ここで薬効を述べることは差し控えたいと思います。なぜなら農薬取締法で、農薬以外のものを「害虫の忌避効果がある」といって売ってはいけないことになっているからです。(へんな法律?)
ということで効果の程は、ご自身でお確かめ下さい。